シェフの言葉が私の人生を変えた。

こんにちはこんばんはyuraです。

そういえばね、私がまだ学生のころ

ある尊敬するシェフがいたんです。

そこのお店のお菓子と出会った時

衝撃をうけました。

美味しい！、、、そしてなんだろう

その美味しさには材料の美味しさ以上のなにかが

隠れている気がする。

それは優しさというか、愛情というか

例えば

お母さんの手料理ってお店で出せるクオリティでもなく

普通の家庭料理ですよね、でもなんか

食べた時にしあわせな気分になりませんか？

そんな感じだったんです。

私はなんでこんなに美味しいお菓子が生まれるのか

気になっていてもたってもいられず

シェフに聞きたくなりました。

しかしその店は人気店でスペシャリテのお菓子は

午前中には売り切れてしまうほど。

こんな山ほどいる製菓学校の学生のひとりのために

忙しいシェフが時間を割いてくれるわけない...

大分考えましたが

今、ここで何か行動を起こさなきゃいけない気がする！

迷惑がられるのはわかってるけどそれでも

行動を起こすことでなにか少しでもわかることが

あるかもしれない。

この決断こそが、今のパティシエ人生に

大きく影響することとなったのです。

私は直接店に電話をかけてシェフと

会ってお話したいと担当者様に伝えました。

最初は少し難しいというような返事で

やっぱりか...と思いましたが後日連絡があり、

シェフが私のために時間を作ってくださるとのこと。

これは奇跡だ！✨

でもいざご対面となると緊張で頭が真っ白で

がちがちに固まってしまいました。

そんな緊張をほぐしてくれるように

"リラックスして、そんなに固まらなくていいよ〜"

とシェフ。

暖かいシェフの笑顔に緊張もほぐれ

徐々に自分の思いを自然と話せるようになり、

どうしてこんなに美味しいお菓子ができるのか。

一番聞きたかった質問をした時、

ある一冊の本を薦めてくださいました。 

力石寛夫

"ホスピタリティ　サービスの原点"

家に帰ったらこの本を読んでごらん。

私たちが一番大切にしているものは

お客様に対するホスピタリティの精神であり

私は働いている仲間にも感謝の気持ちを忘れない。

その気持ちがないと美味しいお菓子は作れないんだよ。

その時点でこのシェフの暖かな笑顔や

ゆっくり目線を合わせて話してくださる姿勢の

理由がわかり、感激でした。

シェフは続けて驚くべきことを

口にしました。

私はネットやチラシなどで一切広告を出さず

誰にも告知せずひっそりとこのお店を始めた。

今も店のホームページは存在しない。

それはこのお菓子を商売の道具として考えていなかったからだ。

もっというと私は店を始めた日から店を閉める日を決めていた。

売り上げを伸ばすのが目標じゃないからね。

また次のステップへ私は挑戦するつもりだ。

今度はショコラトリーを始めたいな。

この言葉を聞いて、

シェフのお菓子に対する思いが伝わってきましたし

私が初めてその店のお菓子を食べた時の感動の意味が

わかりました。

売り上げを伸ばすことを考え、

いかに店の知名度を上げるかを考え、

サービスは形から入る。

当時飲食チェーン店でアルバイトをしていた私は

そんな店の空気になんだか嫌気がさしていたのです。

しかしシェフの言葉は逆でした。

暖かい気持ちと笑顔で心からのサービスをするんだ。

思いがつたわれば自然とお客様は来てくださり、

お金は後からついてくるものだよ。

そんなシェフのお店は今や行列のできる人気店、

お客様がネットに書き込んでいる評価も素晴らしいのです。

また行きたくなるお店って種類の多さとかお洒落さとか

そういうのじゃなくてこういうことなんだと思いました。

最後にシェフは私にこう言ってくださいました。

あなたの笑顔はとっても素晴らしい

その笑顔が人を幸せにするんだよ。

今、私に夢を語っているそのキラキラした表情を忘れないで。

...今でもあの時勇気を出して店に連絡して本当に

よかったと思います。

シェフの意思で店を閉店する日が近づいていたので

就職するという決断はしませんでしたが、

その前にシェフと対談し生きていく上で大事なことを

学んだこと。決して忘れることのない時間です。

帰り道に私はホスピタリティの本を買って帰りました。

サービスの何たるかがわかりやすく書かれていますし、

間違いなく自分を変えることができた一冊です。

興味がございましたら是非読んでみてください💭

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